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めるんめい
ID:ZDNkYmViA(
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日本では現在、年間約1億膳もの割り箸が生産されている。かつてはもっと大量に生産されていた。
割り箸の生産過程で、割り箸そのものより大量に生まれるのが端材だ。
戦後、深刻な食糧不足に悩まされていた食品業界は、この端材に着目する。
まず、割り箸の生産過程で得られた端材を天日でよく乾燥させる。乾燥したらそれを秘伝のタレに漬け込んで三日間置き、さらに天日で乾燥させる。乾燥したら再びタレに三日漬け込む…。
この工程をひたすら繰り返して出来上がるのが「ワリバシャ」だ。
この奇跡の食品の誕生に喜んだ開発者の浜面(はまづら)眞助(しんすけ)は、勇んでこれを試食会に提出した。
試食会に参加した当時の食品業界の重鎮たちは大いに驚愕し、浜面に「何の食材を使っているのか」と問いかけた。
浜面は、絶賛されることを信じて疑わなかったため、素直にこれが割り箸の端材であると答えた。
しかし、重鎮たちは「よくも我々に木の端などを騙して食らわせてくれたな」と激怒し、秘密裏に浜面を葬り去った。
浜面の共同開発者たちは嘆いたが、ワリバシャを諦めはしなかった。
...もっと見るそれから十年をかけ、ワリバシャの改良と宣伝活動を続けた。
食糧不足に苦しんでいた市井(しせい)の人々は、「食えれば何でもいい」とそれを歓迎し、絶賛した。
この世論の高まりに重鎮たちももはや何も言うことはできず、ついにそれを承認せざるを得なかった。
一同は、これを開発者である浜面の名の一部をとって「面眞」、すなわちメンマと改名し、販売を開始したのである。
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2025/09/26(金)19:46:34]